蚤(ノミ)とコップ

先日、お客さまの総会があったのですが、その中の講演会での話です。

演題は「夢を実現する」というテーマで、講師は強豪校として全国的に有名な硬式野球部の監督です。ユニークな指導方法で、この高校を強豪にしたことで全国でも知られている名将です。

その講演の中で、興味のある話がありましたのでご紹介します。

 

 

それは「蚤とコップ」の話です。

みなさん、蚤の跳躍力(ジャンプ力)がどの位かご存知ですか?

蚤は30センチほどのジャンプ力があると言われています。体長が約2ミリの蚤が30センチ飛ぶのですから、自分の身長の150倍の跳躍力という事です。オリンピック選手でも、自分の身長の倍も飛べません。計算でいうと、170センチの人が255メートルの高さまで飛ぶことになります。ちなみに東京都庁が240メートル位ですからそれよりも高く飛ぶことになりますね。

それはさておき「蚤とコップ」の話に戻りますが、30センチ飛ぶ蚤をガラスのコップに入れてガラスの蓋をする実験です。蚤は最初はコップから出ようとジャンプするのですが、その度にガラスの蓋にぶつかります。しばらくしてガラスの蓋をとるとどうなるでしょうか?

蚤はコップの高さよりも高くジャンプすることが出来なくなっています。きっと蚤は自分の限界を自分で決めてしまったのでしょう。まさに、鎖につながれた「サーカスの像」の逸話と一緒ですね。

では、この蚤をもう一度コップよりも高くジャンプさせるためにはどうすればいいのでしょうか。それは、もう一匹、蚤をコップに一緒に入れる事だそうです。それにより「飛べない蚤」は「飛べる蚤」の姿を見て飛べるようになるといいます。蚤は自信を取り戻し、またチャレンジして、コップを飛び越えられるようになるのだそうです。

その話を聞いて、本当に恐ろしいと思ったことは「飛べなくなった蚤」もさることながら、「飛べる蚤」を見ても、何の刺激も受けず再びチャレンジをすることもしない「飛ぶ事をしない蚤」だと思いました。

私自身も今までたくさんの失敗もしましたし、実際に長続き出来ずあきらめた事もたくさんありました。これからも、くじけそうになることがあると思います。

そんな時、この「蚤とコップ」を思い出して、自分で限界を作らず、いつまでもあきらめない気持ちを持っていたいと思います。                  

by IWA

 

蚤(ノミ)とコップ