ある経営者からこんな話を伺いました。
彼は翌年開催する大規模なパーティー会場を選定する為、都内の某高級ホテルのラウンジへ。
小腹がすいたのでパンケーキを注文した際、ウェイターからこう告げられたという。
「申し訳ございません。パンケーキは夕方5時までとなっております。」
時計を見たら5時を5分程過ぎていた。コーヒーだけ飲んでホテルを後にして、「来年の会場はここじゃないな」とつぶやいたそうです。
あの時、時間は過ぎていますが、私がこれからシェフに掛け合って「なんとかパンケーキを焼かせますので、少々お時間いただけますでしょうか」、と言っていたらどうなっていたか。
そのパーティがホテルに及ぼす経済効果は数千万円。時間外にパンケーキを1枚焼いてお客様の心をつかむのと、自分たちの決まりを貫き通すのと、どちらを優先するか?
サービスを受けて、ちょっと残念だなあと思ったとき、そのときは言葉にしなくても、もう次は利用しないって思う人は多いはず。
逆にここまでやってくれるのって感動するようなサービスを受けると、嬉しさのあまり誰かに話したくなるような感動の物語が生まれる。こういったことが口コミで広がり、人気は広がる。
サービスはお客様の期待に応えること。その期待に応えることは、もはや当然で、その予測を上回った時に感動が生まれる。彼の話を聞いて、相手の期待に応えるのはもちろん、その期待を上回って感動を与えられるような仕事をしたいと改めて思いました。
By SAD
「究極のサービスとは」